遂に、念願の世界大会に、日本代表1位を獲得して行ける事になりました。
ラムセスvブランド シュヴァネンこと、ロディ君。
気付けば、訓練没頭の日々を送り、もう6歳になってしまいました。昨年は、6月に開催されたFCI-IPO競技会に服従94点、防衛92点(自己最高)という点数を出し、世界大会出場を目前にしながら、追求作業で合格点にも及ばない40点台という情けない点数に終わり、追求作業の恐ろしさを知った2018年。
あの日から、追求を克服しようと、多くの方に指導を仰ぎながらもがき続ける日々を送ってきました。ロディの年齢も6歳になり、今年がラストチャンスと思って計画的に訓練を取り組んできました。
そんな中、JKCの訓練セミナーで、イスラエルから招聘されたシャロンさんがなんと追求セミナーを開催してくれる事を知り、藁にも縋る思いでセミナーを受けに行きました。
あの日が、私とロディの本当のスタートで、そのセミナーで私は電撃が走りました。今までやってたことは間違いである事を、シャロンさんが動物心理学等を交えて説明して下さったからです。あの時の衝撃は今でも忘れられません。
そのセミナーから私は訓練を見直し、改善傾向が見えつつある時に、チャレンジしたIPO競技会で、私はまた、追求でまさかの7点という驚愕の点数をやらかし、本当に焦りを覚えたのが懐かしいです。
その7点事件を機に、私はとある方の元を訪ね、追求を教えてくださいと嘆願しに行きました。この時、選考会まで僅か2ヶ月・・・。
ここから本当に追求漬けの毎日を送りました。この期間に、悪くなってしまうこともありながら、でも少しずつ好転しているロディの姿に、可能性を見出せれたのは、大会僅か1週間前。
後は、イチかバチか。でも、やるだけの事はやったし、これで今年もダメだったら練習量が足りなかっただけ。また来年、もう一度チャレンジするしかないかなと、自信と不安の入り交じったような気持で挑みました。
こうして迎えた2019年WUSV世界訓練選手権 日本代表選考会。
私は、ラッキー7の7番目で追求をする事に。早く終わりたい気持ちと、これを失敗したら終わりという緊張感で自分の番を待っていたのに、何故か不思議と直前には私の気持ちは緊張というより、何か雑念が無くなってとても集中をロディだけに向けていたと思います。
気を抜かず、ロディの鼻使い、私を誘導する自信のある引き込みをリードから感じながら、ただただそれだけに神経を払って、ロディを指導できたと思います。
気付いてみたら、非の打ちどころのない完璧な作業で完遂する事ができ、その瞬間、今までの緊張と集中がプツリとちぎれ、思わず安堵の気持ちから涙が出てきました。
そして、審査員の方から出た言葉は、100点満点です!!体が震えたのを今でも鮮明に覚えています。
私をずっと励ましてくれた仲間が、私に抱き着いてきて一緒になって喜んで涙を流してくれたあの時。
このIPO(現在はIGP)競技は、犬と私と仲間との繋がりを味わえる素晴らしいドッグスポーツだと実感しました。
さあ、課題の追求はクリアしたから、後は自信の服従作業、そして、追求同様、改善を求めて練習をやり続けた爆弾を抱えた防衛を絶対に落とす訳にはいかないと、今までに味わった事もないような、異常なプレッシャーに押しつぶされてしまいそうでした。
そのプレッシャーをロディに与えてしまったのか、自信の服従作業でまさかの失敗をし91点という、ロディの本来の魅力を引き出せない結果に。
ただ、この時点で追求の点数のお陰で初日191点でトップの成績で終わり、私の夢を決める防衛作業は最終演技という事になりました。そう、もう、まるでフィギュアスケートの最終滑走みたいな感じです。
しかも、日本代表は5位まで。その点差は3点から10点という僅差。最終競技の防衛でホントに順位が入れ替わる恐れもある。私もロディの点数が80点台中盤から後半の点数な犬なだけに、練習の成果が問われる一戦になりました。
ただ、この2ヶ月余りの期間で僅か10回程度の練習回数で良くなる兆しはあったものの、本番イチかバチかって程度の練習だった為、またもや失敗したらどうしようと、強烈なプレッシャーを味わいました。
それでもヘルパーの方と、V評価の96点を目標にやってきたし、ヘルパーさんの為にも目指したいと、最後は攻めの姿勢で集中して指導できたと思います。気付けば練習の課題が全て成果として発揮する事が出来、自己最高得点の94点という出場犬2番目の高得点を頂く事が出来ました。
こうして、私の最後と挑んだ2019年WUSV世界訓練選手権日本選考会は、285点という高得点を獲得する事ができ、かつ日本第1位という成績を残す事が出来ました。
この日を迎えるに当たり、ロディを幼少期から5年間育成してくれた訓練士さんや関東武者修行に快く受け入れてくれたヘルパーさんと訓練士さん、愛犬家さん。
そして、苦手な追求を救ってくれた訓練士の先生と防衛訓練に文句ひとつ言わずに私の持論を受け入れてくれたヘルパーさん。
その他にもたくさんの方にご支援とご指導を頂けたお陰だと、心から感謝しております。
10月にイタリアで行われる世界大会では、3課目90点以上を目指してトレーニングに精進したいと思います。
本当にありがとうございました。
服従作業はイメージから消し去りたいので、封印します。笑